第二新卒の2回目の転職は厳しい？企業が懸念する点と転職を成功させるポイントを解説

第二新卒は社会人経験が3年未満の転職希望者を指す言葉です。転職市場では高い需要を誇る人材となり、第二新卒を採用したいと考えている企業も増えています。

その中で「第二新卒の2回目の転職は難しい？」と気になることがあるのではないでしょうか。

この記事では、第二新卒の2回目の転職について詳しく解説します。

第二新卒の転職2回目で企業が懸念する点や、転職を成功させるポイントも併せてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

第二新卒で2回目の転職は厳しい？

第二新卒は転職市場で高い需要を誇るため、2回目の転職であっても問題ありません。一般的に2回目の転職までは許容範囲とされていて、それほど選考にマイナスの影響は与えないです。

リクナビNEXTが企業の採用担当者に「転職歴は何回目から気になりますか？」というアンケートを行った結果、40%の方が3回目と回答しています。

1回目・2回目と回答した割合は10%になるため、第二新卒で2回目の転職であっても成功させられると考えられます。

ただし、1回目の転職よりも難易度が高くなりやすいです。その点をしっかりと理解して対策すれば、2回目の転職でも気にする必要はありません。

第二新卒の2回目の転職で懸念される点

第二新卒の2回目の転職では、いくつか企業から懸念されることがあります。1回目の転職では懸念しなかったことでも、2回目の転職からは懸念する企業が多いです。

第二新卒の2回目の転職で懸念される点を大きく3つご紹介します。

①早期退職する可能性が高い

第二新卒の2回目の転職で最も懸念されることは「早期退職する可能性が高い」ということです。第二新卒で2回目の転職は、新卒から3年未満で2回も退職していることになります。

企業側としては「1日でも長く働いてほしい」という気持ちがあり、早期退職する可能性が高いことは採用するうえでの大きな懸念点です。

また、中途採用するコストや転職後の教育コストがかかることを踏まえると、より早期退職されることは避けたいと考えられます。

第二新卒で2回目の転職は可能ですが、応募時点で早期退職が懸念されていることは理解しておく必要があります。

②実践的なスキルが身に付いていない

新卒から3年未満で2回目の転職となると、実践的なスキルが身に付いていないと懸念されてしまいます。

実践的なスキルを習得するには、一定期間の経験が必要です。3年未満で転職を繰り返していると実践的なスキルは身に付いておらず、浅く広く知識を持つ傾向にあります。

その結果、ほぼ未経験の状態の人材だと判断されてしまい、実践的なスキル不足から採用を見送られるケースも考えられます。

「第二新卒」という若さからスキル不足は考慮されるかもしれませんが、企業が抱く懸念の1つです。

③人間関係の構築が苦手

第二新卒で2回目の転職をする場合は、企業は人間関係の構築が苦手という懸念を抱きます。1回目・2回目の転職理由が人間関係でなくても、企業側としてはその点が気になります。

基本的に仕事はチームで取り組む機会が多く、良好な人間関係を築くことが成果を上げる前提条件です。

また、新しい人材を採用することで職場の人間関係が崩れることも不安視されます。

会社に勤める上で人間関係を築くことは必ず求められるため、この懸念点を払拭できなければ採用してもらうことは難しいです。

2回目でも転職すべき第二新卒の特徴

第二新卒で2回目の転職を検討されている方は「まだ我慢して働き続けるべきかな？」と悩まれると思います。ここでは、2回目でも転職すべき第二新卒の特徴をご紹介します。

以下の特徴に当てはまっている方は、転職2回目ということを気にせず転職してみてください。

2社目の会社に1年以上勤務している人

2社目の会社に1年以上勤務している第二新卒の人は2回目でも転職すべきです。1年以上勤務していれば、企業が抱く早期退職の懸念も払拭することができます。

2社目の会社の勤続年数が1年未満だと早期退職の懸念が大きくなり、「嫌なことから逃げている人」と判断されることがあります。

その場合は転職を成功させることは難しいので、短くても1年以上の勤務が必須です。新卒で入社した会社の勤続年数はそれほど大切ではないため、2社目に1年以上勤務していれば転職を成功させられます。

勤務地を変えたい人

結婚などの私情で勤務地を変えたい第二新卒の人は2回目でも転職すべきです。

例えば、結婚する相手との兼ね合いで今の会社に勤めることが難しい場合は、悩むことなく転職することをおすすめします。

転職先となる企業側としても「その理由なら2回目の転職でも大丈夫だな」と判断しやすく、早期退職や人間関係のことを懸念されません。

そして、何よりプライベートを優先すべきです。第二新卒であれば2回目でも転職を成功させられるので、無理に今の会社で働き続ける必要はありません。

人間関係が上手くいっていない人

2回目でも転職すべき第二新卒の特徴としては、人間関係が上手くいっていないことが挙げられます。

人間関係が上手くいっていない会社に在籍していると、精神的な負担が大きくなります。自分では気付いていないうちにどんどん精神的なダメージが溜まっているケースも少なくないです。

もし、働くことができないほどの精神的な負担を抱えてしまうと、もう一度就職することが難しくなります。

人間関係が悪いことは我慢する方が多いのですが、2回目であっても思い切って転職すべきです。

人間関係の悪さは転職して職場を変えるだけで簡単に解決できるので、働ける精神状態であるうちに転職活動を始めてください。

会社の業績が悪化している人

会社の業績が悪化している場合は、2回目であっても転職することがおすすめです。その理由としては、その会社で数十年後も働くビジョンが見えないからです。

年齢を重ねるごとに転職難易度は高くなり、30代・40代ではなかなか転職先が見つからないこともあります。

第二新卒で優良企業に転職できれば、まだまだその会社でキャリアを築けます。

どの基準で転職すべきかは難しい判断ですが、給料やボーナスの減額があれば転職を考えるべきです。

ただし、転職するときは「会社の業績が悪いから」と伝えるのではなく、工夫した伝え方が求められます。

第二新卒で2回目の転職を成功させるポイント

第二新卒の2回目の転職は1回目よりも難しくなります。その中で希望通りの転職を成功させるには、工夫しながら転職活動に取り組むことが大切です。

最後に第二新卒の2回目の転職を成功させるポイントをまとめてご紹介します。

企業の懸念点を理解して選考対策する

第二新卒で2回目の転職を成功させるには、企業の懸念点を理解して選考対策することが大切です。

上記でお伝えした通り、新卒から3年未満で2回目の転職は、早期退職することやスキル不足などが懸念されます。

その企業が抱く懸念点を払拭しなければ、採用してもらうことはできません。そのため書類・面接選考を通して、企業の懸念点を払拭できるように対策することが転職成功につながります。

また、転職する理由や転職期間によっては別の懸念を抱くことになります。その点も考えながら、選考対策に取り組むようにしてください。

第二新卒のうちに転職活動を始める

2回目の転職を成功させるには、第二新卒のうちに転職活動を始めるようにしてください。

第二新卒の転職では、実践的なスキルや経験よりも若さやポテンシャルが重視されます。そのため即戦力のスキル・経験がなくても転職を成功させられます。

また、第二新卒のうちに転職することで、転職後の会社で順調なキャリアを築くことが可能です。

第二新卒の転職に限り、充実した研修・教育を受けることもできるので、転職を先延ばしにしないようにしてください。

企業選びを慎重に行う

第二新卒で2回目の転職を成功させるには、企業選びを慎重に行うことがポイントです。

転職先が決まっても、3回目の転職を行うような会社を選んでしまうと、結果的には転職失敗になります。3回目の転職は20代であってもかなり難しく、転職活動が難航する可能性が高いです。

そのような事態を防ぐためにも、第二新卒で2回目の転職をするときは企業選びが重要になります。

応募する企業を選ぶときは、事業内容や採用情報だけではなく、会社の評判も確認してください。

会社の口コミサイトなどを確認して、自分に合っているのか確認することが転職成功につながります。

一貫性のある転職理由・志望動機を用意する

第二新卒に限らず、2回目の転職で大切なポイントは、一貫性のある転職理由・志望動機を用意することです。

転職の面接において転職理由と志望動機は必ず聞かれます。転職理由と志望動機は採用を決める1つの判断材料となるため、一貫性のある内容が求められます。

退職理由はポジティブな内容が好ましく、その内容に付随した志望動機が最適です。

例えば、やりがいを感じないことが転職理由であれば、担当する仕事の規模が大きいことを希望動機の中に含めてください。

一貫性のない転職理由・志望動機を伝えてしまうと、かなりマイナスの評価を受けることになります。

今までの経験を活かせる転職先を選ぶ

第二新卒で2回目の転職を成功させるには、未経験者よりも経験者として転職すべきです。そのため今までの経験を活かせる転職先を選ぶようにしてください。

今の仕事が医療系の事務だった場合は、医療系の仕事もしくは、事務職を転職先として選ぶべきです。

業界か職種が同じであれば経験者として選考を受けることができ、今までの経験・スキルをアピールできます。

また、第二新卒向けの求人では職歴不問で募集されているため、数年間の経験でも有利に働きやすいです。今の仕事が転職理由でない場合は、同じ業界・職種を選ぶことをおすすめします。

転職エージェントを活用する

第二新卒で2回目の転職を成功させる最後のポイントが、転職エージェントの活用です。

転職エージェントでは、登録者一人ひとりに担当のアドバイザーが付き、転職にまつわる様々なサポートを受けられます。

転職エージェントで受けられる具体的なサポート内容は以下の通りです。

また、第二新卒向けの転職エージェントを活用すれば、その分野の転職ノウハウを熟知しているアドバイザーに担当してもらえます。

1回目でエージェントを使わなかった方も、2回目は転職では活用することがおすすめです。

第二新卒におすすめの転職エージェント5選

第二新卒からの転職を成功させるには、第二新卒向けの転職エージェントを活用すべきです。

総合型と比較して取り扱っている求人やサポート体制に違いがあり、第二新卒として転職成功率を高められます。

ここでは、第二新卒向けのおすすめ転職エージェントを厳選して5つご紹介します。

相性の良い転職エージェントを見つけるためにも、複数登録を視野に入れながら参考にしてみてください。

【マイナビが手掛ける転職エージェント】マイナビジョブ20’s

マイナビジョブ20’sは、大手人材紹介会社であるマイナビが手掛ける第二新卒・既卒に特化した転職エージェントです。

マイナビグループで培った転職ノウハウをもとに転職サポートが提供されていて、サポートの質はトップクラスになります。

また、マイナビジョブ20’sは無料で受けられる適性診断がかなり定評です。自分と仕事の関わり方を整理・考え直すことに役立たせることができ、転職活動の悩み解決につなげられます。

適性診断を受けるためにマイナビジョブ20’sに登録する方も多いようです。

対応地域	全国
拠点	東京・神奈川・大阪・兵庫・愛知・福岡
サポート方法	対面・オンライン
運営会社	株式会社マイナビワークス
公式サイト	マイナビジョブ20's

【完全未経験でも転職できる】ハタラクティブ

ハタラクティブは、社会人経験の浅い20代に特化した転職エージェントです。

社会人経験のない既卒の利用者も多く、取り扱っている求人の80%以上が未経験でも応募できます。

完全未経験の業界・職種へ転職しやすく、新しい仕事にチャレンジしたい第二新卒におすすめです。

また、ハタラクティブはさまざまな業界・職種の求人を取り扱っています。そのため転職したい業界・職種が定まっていない段階でも登録できます。

担当アドバイザーはカウンセリング力に長けているので、転職における方向性を示してもらうことも可能です。

対応地域	全国（一部地域を除く）
拠点	東京・神奈川・愛知・大阪・福岡
サポート方法	対面・オンライン・LINE
運営会社	レバレジーズ株式会社
公式サイト	ハタラクティブ

【一都三県の転職だけを徹底サポート】第二新卒の窓口

第二新卒の窓口は、第二新卒・既卒に特化した転職エージェントで、東京・神奈川・埼玉・千葉の一都三県への転職だけを徹底サポートしています。

一都三県の求人しか取り扱っていないのですが、求人数は1万件を超えていて、転職市場を熟知した担当アドバイザーが厳選して求人を紹介してくれます。

また、第二新卒の窓口を運営しているオネスティ株式会社は、保険・金融業界に特化した転職エージェントも手掛けています。

そのため保険・金融業界への転職を成功させるノウハウを持っていて、転職成功率を高められます。

対応地域	一都三県（東京・神奈川・埼玉・千葉）
拠点	東京都
サポート方法	対面・オンライン
運営会社	オネスティ株式会社
公式サイト	第二新卒の窓口

【厳選した求人紹介でミスマッチを防ぐ】Onfleek Agent

Onfleek Agentは、20代の転職支援に特化した転職エージェントです。

Onfleek Agentは転職サポートの中でも求人紹介に定評があり、本当にマッチした求人だけを厳選して紹介してもらえます。

1つ1つの求人ごとに詳しい説明やリアルな社風を教えてもらうことができ、疑問・不安を払拭した状態で応募に進むことができます。

また、選考後のフィードバックを受けることができ、その内容をもとに選考対策を実施してもらえます。そのため不採用になっても次なる選考に向けて成長することが可能です。

対応地域	全国
拠点	東京都
サポート方法	オンライン・対面・ライン
運営会社	株式会社Onfleek Agent
公式サイト	【Onfleek Agent】

第二新卒の2回目の転職はOK｜まとめ

この記事では、第二新卒の2回目の転職についてお伝えしました。

新卒から3年未満である第二新卒が2回目の転職をすることは可能で、採用する企業側としてはそれほど気にしていません。

実際に第二新卒で2回目の転職を成功させている方は多いです。

ただし、数年間で2回目の転職となると、早期退職の可能性やスキル不足が懸念されるため、その点は事前に対策する必要があります。

第二新卒で2回目の転職を検討されている方は、今回お伝えしたポイントを抑えて転職活動に取り組んでみてください。