新卒で入社した会社に不満・ストレスを感じるようになり、1年未満で辞めたいと思うようになる方は多いです。辞めたいという気持ちを抱えながら、働き続けることはおすすめしません。
しかし、新卒1年目で辞めても大丈夫なのか、と悩まれることがあるのではないでしょうか。
この記事では、新卒1年目で辞めることについて詳しく解説します。
1年目で退職し、転職を目指すことはデメリットが多いのかな?
今回は1年目で退職して転職するメリット・デメリットも紹介しているから、ぜひ最後まで参考にしてみて!
新卒1年目で辞めても大丈夫?
今の会社に不満・ストレスがある場合、新卒1年目であっても辞めて問題ありません。
辞めたいと思いながら働き続けることは、仕事に対するモチベーションが上がらないことにもつながり、プライベートにも影響を与えます。
「せっかく新卒で入社したのに」と思われる方は多いですが、ストレスフリーで働くことが一番です。しかし「なぜ、辞めるのか」という理由が大切になります。
仕事が嫌に感じたり、仕事に慣れていないことが辞めたいという理由であれば、2~3年は耐えて働くことが良いかもしれません。
新卒1年目で辞めるときは、慎重に考えることが大切です!
新卒1年目で辞めた人の割合
新卒1年目で辞めることを考えている方は「せっかく新卒で入社したのに」と悩まれると思います。しかし、新卒1年目で辞めた人は意外にも多いです。厚労労働省が発表しているデータによると、新卒3年以内の離職率は以下の通りです。
新卒1年目 | 11.6% |
新卒2年目 | 11.3% |
新卒3年目 | 8.3% |
つまり、新卒3年以内で最も辞めた人が多いのは、1年目になります。また、新卒3年以内で辞めた人は31%となり、10人に3人が退職しているということです。
日本において新卒3年以内の離職率は高くなっているので、その点を理由に退職を悩まれる必要はありません。
新卒3年以内に辞めた人は意外にも多いんだ。
10年以上前からこの割合は変わっていないから、今後も3割程度の人は3年未満に辞めるだろうね。
新卒1年目でも辞めた方が良い5つの理由
新卒で入社した会社については「3年間は耐えるべき」などと言われることがあります。しかし、辞めたいと思う理由によっては、今すぐにでも辞めるべきです。
ここでは、新卒1年目でも迷うことなく、辞めた方が良い5つの理由をご紹介します。
①パワハラ・セクハラが横行している
職場でパワハラやセクハラが横行している場合は、新卒1年目でも辞めるべきです。「多少のパワハラ・セクハラは我慢が必要」と言われることもありますが、我慢する必要はありません。
我慢し続けることで精神的な負担が大きくなり、うつ病や不安障害を患うと回復まで時間がかかります。
また、その休職期間がキャリアにも影響を与えるため、パワハラ・セクハラのある会社の場合は、1日でも早く辞めるようにしてください。
日本にパワハラ・セクハラのない会社はたくさんあります!
②人間関係が良くない
上司や同僚との人間関係が良くない、ということを理由に辞めた方は多いです。大人の人間関係は複雑で、一度関係が悪化してしまうと、なかなか修復できません。
特に、上司との人間関係が良くないと精神的なダメージが大きくなり、業務を通じても困る機会が多いです。
人間関係については、新しい会社に転職することで簡単に改善できます。
人間関係のストレスから大きな病気を患うことも考えられるので、無理に我慢する必要はありません。
③仕事にやりがいを感じない
新卒1年目でも辞めた方が良い理由として、「仕事にやりがいを感じない」ということが挙げられます。
やりがいの感じない仕事に対して高いモチベーションを維持することは難しく、業績を上げることにもつながりません。
また、仕事が自分に合わないと感じる場合も、辞めるべきです。誰にでも仕事が合う・合わないはあるため、我慢して働く必要はありません。
しかし、「新卒1年目だから」ということは考えられるので、その点は慎重に考えるようにしてください。
やりがいについては2年・3年目と経験を重ねるごとに感じやすくなります!
④体調が優れない
今すぐにでも辞めるべき理由は、体調が優れないことです。新卒1年目に限らず、体調が優れない場合は、迷うことなく休職もしくは退職を選ぶようにしてください。
その会社で働き続けても、体調が回復することは見込めませんし、無理をすることで悪化する可能性が高いです。
今の会社にストレス・不満を感じない場合は、休職という選択をすべきです。
そして、その会社が理由で体調が優れない場合は、休職よりも退職を選ぶようにしてください。
休職しても仕事に復帰することで体調が悪くなると考えられるので、「なぜ、体調が悪くなっているのか」ということから休職・退職を決めることが大切です。
⑤ブラックな労働環境
新卒1年目でも辞めるべき5つ目の理由が、ブラックな労働環境です。例えば、残業時間が長すぎたり、全く教育してもらえない会社の場合は、今すぐにでも辞めることをおすすめします。
ブラックの労働環境で働き続けても、労働者側が得られることは1つもありません。また、日本にはホワイトな環境で働ける会社が多くあります。
もし、その会社を辞めてホワイトな会社に転職できると、仕事もプライベートも充実することにつながります。
残業時間や教育制度以外にも、有給休暇を取得できなかったり、残業代が支払われない場合などはブラックな会社に当てはまります。
新卒1年目だからと言って耐えて働き続けることは、良くないことなんだね。
病気を患ったり、体調を崩してからでは遅いからね。
新卒1年目で辞めるメリット
新卒1年目で辞めることに悩まれる方は多いですが、1年目で辞めることにはメリットがあります。新卒1年目だからこそのメリットもあるので、耐えながら働き続ける必要はないです。
新卒1年目で辞めるメリットをいくつかご紹介するので、以下から参考にしてみてください。
仕事で感じる負担を軽減できる
新卒1年目で辞める最大のメリットは、仕事で感じる負担を軽減できることです。例えば、パワハラが横行している会社で働き続けると、精神的な負担が大きい中で過ごすことになります。
しかし、思い切って退職して転職すると、そのような負担を軽減・解消できます。また、仕事に対するモチベーションを高めることにもつながり、キャリアを形成しやすい環境になります。
もちろん、プライベートにも良い影響を与えます。
精神的な負担を軽減できるだけでも、転職する価値があります!
第二新卒として転職活動を始められる
新卒1年目で辞めることで、第二新卒として転職活動を始められます。
第二新卒とは、新卒で入社した会社を数年間で退職した人を指す言葉です。
第二新卒は転職市場で高い需要があり、その枠で転職活動を始められることは大きなメリットです。実際に第二新卒を求めている会社も多く、スムーズに転職先が決まりやすくなっています。
また、第二新卒の転職活動では、実践的なスキル・経験よりもポテンシャルが重視されるため、業務経験が少ない新卒1年目でも安心です。
未経験の仕事にもチャレンジできる
新卒1年目の退職ならではのメリットが、未経験の仕事にチャレンジできることです。年齢を重ねるごとに未経験の転職は難しくなり、20代後半になるとグンと難易度が高くなります。
新卒1年目であれば、どの業界でも未経験でチャレンジでき、自分の就きたい仕事に転職できる可能性も高いです。
1年間働いたことでやりたい仕事が見つかった人も多いと思うので、未経験の仕事にチャレンジできることはメリットの1つになります。
企業によっては第二新卒を門前払いするって聞いたんだけど、それは本当?
第二新卒の門前払いについては、こっちの記事で詳しく解説しているから参考にしてみて!
新卒1年目で辞めるデメリット
新卒1年目で辞めるメリットをお伝えしましたが、デメリットもあります。新卒1年目で辞めることは慎重に考えることが大切で、メリットとデメリットを比較して考えるべきです。
新卒1年目で辞めるデメリットをいくつかご紹介します。
経歴に傷がつく
新卒1年目で辞めることで、経歴に傷がついてしまいます。新卒で入社した会社を3年以内に辞めた場合は「早期離職」とみなされます。
早期離職の経歴があると、その後の転職においても不利になり、キャリアを形成するうえでもマイナスに働くことが考えられます。
基本的に企業側としては「長く働いてほしい」という気持ちがあるので、早期離職の経歴がある人材を好まない人事も少なくないです。
ただ、その懸念点を払拭できれば、採用してもらうことはできます。
新卒1年目で転職すると、2回目の転職に踏み出しにくくなるデメリットもあります。
待遇・福利厚生が手薄になる可能性がある
新卒1年目で辞めた場合は、転職先には中途採用として入社することになります。その場合は、新卒採用よりも待遇・福利厚生が手薄になる可能性があります。
例えば「新卒採用には家賃補助が出ているのに、中途採用には家賃補助がない」という会社が多いです。
もちろん、今の会社の待遇・福利厚生によっては手厚くなる可能性も考えられますが、中途採用に手厚い福利厚生は期待できません。
ただし、給料についてはダウンする可能性は低いです。基本的に前職の給料をもとに転職先での給料が決まるため、最低でも維持になります。
何度も転職できないことを考えると、転職先は慎重に決めることが大切だね!
その会社はすぐに辞められないから、時間をかけて転職先を決めるべき!
新卒1年目で転職する際の注意点
新卒1年目で転職するときには、いくつか注意すべきことがあります。転職したことを後悔しないためにも、以下の注意点を抑えながら転職活動を行うようにしてください。
退職理由を明確にする
新卒1年目で転職するときに最も注意すべきことが、退職理由を明確にすることです。「なぜ、辞めるのか」ということを明確にしなければ、転職先でも同じことになります。
例えば、上司との人間関係を理由に辞めた場合は、上司とフラットな関係を築きやすい会社を選んだり、若手中心の会社を選んだりすることが大切です。
退職理由を改善できる転職先を選ぶことを最優先すべきです。
また、退職理由を明確にすることで、転職先企業の不安を払拭できます。
新卒1年目でやめた場合は「また、すぐに辞めるのでは?」と思われる可能性が高いので、退職理由を明確にして辞めないことを伝えることが重要です。
働きながら転職活動を始める
新卒1年目で辞めるときに「少しの期間、自由に過ごそうかな」と考える方が多いです。しかし、転職市場において「空白の期間」がある人材は採用されにくくなります。
そのため新卒1年目で転職するときは、働きながら転職活動を始めるべきです。また、先に会社を辞めてしまうと、なかなか転職先が決まらず、収入が途絶えるリスクも考えられます。
「仕事がない・経済的に厳しい」という状況になると、焦って適当に転職先を選んでしまうケースもあるので、働きながら転職活動を行なってください。
転職を成功させている大半の人が、働きながら転職活動をしています!
1人で転職活動を行わない
最後の注意点が、1人で転職活動を行わないことです。転職エージェントを使って転職活動を行うことが大切で、企業紹介から面接対策、面接日の調整までしてもらえます。
特に、働きながらの転職だと求人検索や書類の添削などに時間をかけられないので、転職エージェントを活用することが必須条件です。
また、転職エージェントでは、入社条件を交渉してもらえます。入社する会社に対して給料や待遇を交渉することは難しいと思うので、エージェントを頼るべきです。
転職エージェントは完全無料で利用できるので、気になるものがあれば登録してみてください。
どんな転職エージェントに登録すべき?
20代の転職を専門としている転職エージェントがおすすめかな!
新卒1年目での退職に関するQ&A
最後に新卒1年目で辞めることに関するQ&Aをまとめてご紹介します。
新卒1年目で辞めることは止められますか?
新卒1年目で辞めることを止められる可能性はあります。特に、新卒採用人数の少ない中小企業の場合は、若手人材の放出を拒む傾向があり、退職を引き止める可能性が高いです。
しかし、その会社に退職を引き止める権利はなく、労働者には職業選択の自由が認められています。
新卒1年目でも退職金は受け取れますか?
企業によって異なりますが、新卒1年目では退職金を受け取れないことが多いです。基本的に退職金は勤続年数によって金額が定められていて、3年目以降から支払い対象になります。
しかし、企業によっては新卒1年目にも退職金を支払っています。退職金については、会社の規則に書かれていることが多いので、一度確認してみてください。
辞めることは何日前までに伝えるべきですか?
辞めることを希望する場合、民法では14日前までの報告が義務付けられています。
ただし、会社の就業規則で「1カ月前に報告が必要」などと定められているケースがあり、その場合は1カ月前に伝えることがスムーズな退職につながります。
また、有給休暇や仕事の引き継ぎのことを考えると、遅くても1カ月前には伝えておくべきです。
もう一度、新卒枠として採用してもらえますか?
新卒1年目であっても一度正社員として就職している場合は、中途採用として応募しなくてはいけません。新卒枠は「新卒・既卒」が対象になっていて、第二新卒は中途枠で採用されます。
ただし、中途採用で応募できることにはメリットがあり、いつでも採用してもらえます。中途は通年採用している会社が多く、辞めたいタイミングで転職先を探すことができます。
新卒1年目で辞めても大丈夫|まとめ
この記事では、新卒1年目で辞めることについて詳しくお伝えしました。新卒1年目で辞めることを悩まれる方は多いのですが、辞めたいと思う理由があれば思い切って転職すべきです。
実際に約10%の人が新卒1年目で辞めていて、新卒3年未満の離職率は30%以上になります。そのことを考えると、新卒1年目で辞めてもキャリアが崩れるようなことはありません。
また、転職することで仕事に対する負担を軽減できるので、思い切って転職することも1つの方法です。新卒1年目で辞めたいと思っている方は、今回お伝えした内容をお役立てください。
今の会社は精神的な負担が大きいから、思い切って転職活動を始めてみる!
転職エージェントに相談すると、転職スケジュールや進め方についてもアドバイスしてもらえるよ!